リロケーションを活用

リロケーションはもともと転勤族向けのサービスでしたから、主催者は不動産業者ではなく個人です。
海外では日本ほど“家”へのこだわりは強くないですから、売却して転居地までの旅費を稼ぐというのが主流です。
日本人は“古巣へ戻りたい”という意識が高い民族ゆえに、売却ではなく賃貸するという方向性を選択しました。

留守の間だけ住んでもらいながら、家の維持管理を代行してもらうというのがコンセプトになっています。
賃貸契約として取引してしまうと帰りたい時に帰れないという、家主側の不都合が出てしまうのですが、定期借家法にのっとってリロケーションを活用すれば、帰る家があるという安心感が得られます。
管理してもらいながら賃料で小遣い稼ぎができますから、メンテナンス経費は実質0円でできるというのも人気に火をつけました。
家具は基本的にそのままですが、快適に住んでもらうためのリフォーム代は必要ですし、住んでもらう人も厳選しないと大切な調度品も無傷・美品のまま維持できる保障はありません。

賃料を徴収した形で立派なビジネスですから、まったくの素人には若干負荷もかかるという事で、大半は専門業者のサポートを受けながら運営されています。
様々リスクはあるものの、空き家解消への道筋をつけたという点では高く評価できます。

リロケーションを活用

空き家にしておくと

家を空き家のまま放置していると、室内の空気の入れ換えもなく湿気がたまる一方ですから、建材の傷み具合が一段と進んでいきます。
人が住んでいる場合の数倍の速さで進んでいきますから半壊していくのも時間の問題です。

埃もたまり壁はくすんでいく上に、屋根も葺き替えられる事なく土台が雨露を吸い込んでますます古さを増していくはずです。
かくて“お化け屋敷”のようになった物件はますます人が近づかなくなります。
しかしたまに子どもたちや“怖い物知らず”の心ない人々によるいたずらや、空き巣または犯罪の拠点となり治安の悪化や不安が、エリア全体に悪影響を与えるようになっていきます。
こうした“危険な空き家”が全国的に増えていっている事に懸念を示す人も多いのです。
取り壊すにも賃貸住宅として貸すにも膨大な資金が必要なために、資金がなければどうすることもできませんから、放置したままにしてしまうというケースも目立っています。

リロケーション専門業者の中にはこのように見捨てられた空き家を家主に代わって第三者に貸す事業を行っています。
遠方にいて物件の管理が行き届かずに困り果てているという人は特に、リロケーションのシステムを活用してみる事をおすすめします。

空き家にしておくと

リロケーションと空き家

今回は“リロケーションで空き家対策”というテーマでお話します。
ここ10年もの間に全国で空き家が急増して話題となり、メディアでもたびたび取り上げられています。
エリアごとに様々な対策がとられており、人々の関心を集めるようなユニークなアイディアも多数登場しています。
リロケーションもそのユニークなアイディアの1つです。

リロケーションはかいつまんで話すと、個人宅を一定期間だけ第三者へ貸す事です。
大元はアメリカで、転勤族とその家族のために生まれた事業が、日本へ渡ってからは独自スタイルで少しずつ人々の生活に取り入れられつつあります。
正確には和製リロケーションというべきでしょう。
定期借家法が設定された事で、リロケーションの普及に拍車がかかりました。
本来の定期借家法は一定期間借りた後は返却しなければならないというものですが、両者の合意により再契約で住み続ける事も可能です。
各地に拡大した空き家の中には長く人が住まなかった事で、半壊してしまっているものも多いです。

家屋は居住がないまま放置されると、傷みが進んでしまう難点があるゆえに、そうなる前にリロケーションシステムを活用する事によって、中古物件に息を吹き込める可能性も多数生まれる事を考えると、リロケーションがさらに人々の間に浸透していって欲しいとも思うのですが、ケースによってはデメリットともなりますから、ケースバイケースで中古物件の活用を考えてゆくのが大切です。
いずれにせよリロケーションという利用法が、未だに地域に暗い影を落としている空き家問題に、一筋の光をともしてくれるとの期待も高まっています。

リロケーションと空き家